株式会社 木まま　建築実例詳細　　住まいに寄り添う庭が 暮らしに豊かさを増す

　住み手が「終活の一環」として設けたのは、室内から美しい庭が眺められるコンパクトな平屋の住まい。開放的なリビングは深い軒下を介して内と外がつながり、光や風、芝や植栽の色彩が自然素材の空間に心地よく溶け込んでいく。窓際に置いたリクライニングチェアは、四季の変化やくつろぎを楽しむための特等席。生活のあらゆるシーンで庭の恩恵を受けられるようにと、水回りは廊下の庭側へ一直線に配置し、洗面台と風呂には風景を切り取る低い窓、脱衣室にはテラスへ出られる勝手口を設けた。建物を包み込む塀は外からの視線を遮り、窓を開け放っていても気兼ねなく過ごすことができる。この家がもたらす豊かさについて、住み手は「朝夕の庭を愛でる時間に心から癒やされます」と話し、家への愛着から習慣化した「夜掃除」へのこだわりを挙げた。「就寝前に掃除をするのは、一日の始まりを気持ちよく迎えたいから。掃除のしやすい快適な空間がキレイを保つ習慣に結びつき、家も暮らしも大切に整えていける喜びを感じています」。